初心者がクロスカブに乗って1,000km走る間に起きる変化

随想Log

これは二輪初心者が原付2種バイクのクロスカブにまたがって半年、ようやく1,000kmを走った段階での、初心者の心境まとめです。世間的な需要は明らかにないと思われますが、自分で振り返る意味もこめての記録です。

一般的には「慣らし」の1,000km

私はバイク(二輪車)に関しては、教習所で乗ったものを除けば現在乗っているクロスカブしか経験がありません。つまりバイク(原付2種ですが)経験はクロスカブだけで、知っていることはほぼ全てクロスカブが教えてくれました。

エンジン付きで走る楽しさも、軽自動車に煽られたりスレスレで抜かされる怖さも、カブ独特の遠心クラッチによる変速の楽しさも、全てです。初心者でこれしか知らなので偏ってはいるのですが、走行距離でどういう変化がおきたのかのざっとした感想をまとめておきたいと思います。ひとまず「最初の点検とオイル交換に来て下さい」と言われた1,000kmまで。この距離は、一般的に慣らし運転で必要とされる距離のようです。

とにかく1,000km走ったわけで、この間の心境の変化をなんとなく書き記しておきます。箇条書きでツラツラと書来ますが、二言でまとめると「バイクって楽しいんだ」「バイクはまだちょっと怖い」という感じです。

【0~100km】

  • ようやく慣れ始める
  • 恐怖心はまだ消えない
  • 信号待ちで先頭になると怖い
  • 車の後ろにいても怖い
  • 右折は特に怖い
  • カーブの侵入速度とかがよくわかってない

なんというか、路上に出ることへの恐怖がまだ上回っているのがこの頃です。

【100~500km】

  • 「バイクで走ることが楽しい」と思うようになってきた
  • ただし、右折は怖い
  • 流れがはやめの幹線道路も怖い
  • シフトダウン時にブリッピング(もどき)ができるようになる
  • ただし焦ると、ギアを上げるつもりが落としてつんのめったり、というミスがまだ残る
  • 田舎道を走っていて前後に車がいなかったりすると、奇声をあげたりする
  • 徐々に走る距離を伸ばしてみようと思うようになる

徐々に余裕が生まれ、「走る喜び」のようなものが芽生えてきます。ただし余裕が生まれた分、周りが見えるようになったのか、これまで気付かなかった危険にも目が向くようになりました。改めて安全運転を心がけねばと思い直したのもこの頃です。

【500~1000km】

  • 季節が冬真っ盛りだったせいもあり「バイクは寒い」ことを身をもって痛感する。防寒をあれこれ考えるようになる
  • 「バイクで走ることは楽しい」が確信につながる
  • 往復で50kmまでは抵抗なく走れるようになる。往復100kmはまだ自信がない
  • 慣れてはきたものの、恐怖感がまだ残る。右折は怖いし、信号待ちの先頭は怖い
  • 速度には慣れてきた。時速50kmの巡航が心地よい。ただし、流れの早い幹線道路は怖い。速度というより、強引な抜き方をされるのが怖い。「どうぞ抜いていって下さい」と思ってるが「そんな抜き方を今しなくてもいいだろう」とか思う場面が増える
  • 「何ができないか」「どういうことが苦手なのか」が分かってきて、Youtubeでバイク講座的な動画を漁るようになる

1,000km走っても、あまり大きな変化はありません。ただし、「走る喜び」成分は明らかに大きくなっています。

まとめ

バイク屋でクロスカブを受け取ってから、ほぼ半年かけて、ようやく1,000kmを走りました。乗るのはほとんど週末の昼間のみ、晴れの日限定。カブ系のブログで先達の走りっぷりをみていると「1,000kmは1週間」「1回のツーリングでそれくらいは走る」みたいな方が少なからずいて、なんかもう別次元だなぁという思いが強く湧いてきます。

そうはいっても、最初に書いたように「バイクって楽しいんだ」という思いは、どんどん強くなります。思い切ってこの乗り物にチャレンジして良かった、クロスカブを手に入れてよかったと心底思います。

「バイクはまだちょっと怖い」のも本当のところです。

特に峠道に入り込んで、速いペースで走らざるを得ない時が2度ほどあり、この時は本気で死を覚悟しました。コーナーを曲がりきれるのかという恐怖、後ろに迫る車、脇によって抜いてもらうスペースはなく……。今思い出しても冷や汗が出ますが、この恐怖感の半分は、不慣れ&技術不足が原因だと思います。やはり距離を走らねば慣れることはなく、そして慣れてくると楽しい部分が増えてきます。

一方で自分が下手なことが具体的にわかり始めてきます。とはいえ、バイクで色々と試すのは無理で(公道で失敗したら最悪死ぬ)、これ以上は時間をかけて徐々に克服するか、誰かに教わらないと無理だなと感じる部分。実際には、上達を志しつつ、のんびり走ることでしょうか。

カブで走るのを「トコトコ」と表現されるのを頻繁に目にします。読み返すとあまりに恐さを強調した文章になってしまいましたが、時速40~50kmくらいで走るのは、おそらく多くのライダーにとっては「ゆっくり」「のんびり」な速度域で、やはり私がビビり過ぎてる気がします。

いつかクロスカブで「トコトコ」走ることが来る日を期待しつつ、のんびり付き合って行くつもりです。