少しずつ余裕が出てきたクロスカブの走行。せっかくだから、これまで移動手段を持っていなかったので行かなかったところに行ってみようと思い立ち、松山市のすぐ目の前にある興居島(ごごしま)へフェリーで渡ってみました。
クロスカブで初のフェリー乗船
さて、フェリーに乗るなんてはじめてです。どうやって乗ればいいのか、結構緊張していました。ひとまず市街地を抜け、フェリー乗り場にある高浜港に向かいます。
松山側から出るフェリーは高浜港からのみです。興居島側は島の北側というか真ん中あたりにある由良(ゆら)港と、南側にある泊(とまり)港の2カ所。どちらも1時間に1本、だいたい30分ずれて出港するタイムテーブルです。つまり、松山側から興居島に向かう船は、30分に1本はあることになります。
乗船前に車がならぶゾーンに行こうとしたら「バイクはそこで待ってて下さい」と別の場所を案内されました。船着き場の目の前というか、二輪車はさっさと乗ってOK、な感じでした。
船が来て、島から渡ってきた車や人が降りたあと、少し待って乗船。緊張しましたが、案内通りに壁際にとめます。なにかロープで固定とかされるのかな? とか思っていたのですが、特にそういうことはありませんでした。
そこまで揺れないし、時間も短いし、何よりも普段から「生活の足」として使ってる人にとっては煩わしいし当たり前か、とは乗ってから思ったことです。
ちなみに乗ったのは、島の北側にある由良港行きの船でした。
料金は原付二種と人で片道520円なり
料金はどこで払うのかというと、乗ってから船内で支払います。係のお兄さんが廻ってくるので、「黄色いバイクです、原付二種です」と自己申告します。
値段は人間が片道240円、クロスカブが270円で、合計510円です。
排気量によって値段が変わるわけですが、往復で1,000円ちょっと。この後島をぐるぐる巡った感じを思うと、原付二種で渡るならリーズナブルだと思います(運行に関する情報などは、フェリーの運行会社である株式会社ごごしまのページにあります。島の観光案内などもあります)。
15分ほどの乗船を終え、いよいよ島に上陸です。
「島時間」がクロスカブに心地よく合う
とにかく島を1周しよう、と思って反時計回りに走り出しました。
島の周囲を完全に一周できるわけではないのですが、海沿いを通る道は多く、非常に気持ちよかった。他の車とすれ違うことは非常に稀で、速くてもせいぜい時速40kmほどで「トコトコ」と走ります。
島の空気は明らかに時間の流れが違いました。のんびりです。
カブの速度閾で非常に楽しめるというか、完全に自分のペースで廻りを眺めながら、ゆったりと探検できます。
時折写真をとったりしながら、停まっては走り、景色を眺めるためにまた停車してしばらくすごす、ということを繰り返しました。
ちなみに島内の道は、ちょっと中に入るとかなりのアップダウンがあります。クロスカブだったのでそれも楽しく走れましたが、自転車だと自分の体力では無理ではないかと思いました。
先ほども紹介したフェリーを運航する株式会社ごごしまのホームページで、ごごしままっぷ、という興居島観光案内のPDFを配布しています(とても綺麗で、英語版もあって丁寧)。この中に二人の女性が自転車と一緒に写っている写真があるのですが(つまり島内をサイクリング中の一コマ)、よく見ると電動自転車です。普通の自転車だと、確実にトレーニング要素が入ります。徒歩で移動するなら、丸一日時間が欲しいところでしょうか・・・。
いずれにしても、原付二種というクロスカブで行ったのは、色々な意味で島を楽しめて正解だったと思います。
興居島の、みかん畑と海と空
興居島みかん、という島の名前のついたブランドみかんもあります。これがそのみかんなのかとか、収穫時期なのかまだ早いのか、といったことはよく分かりませんが、蒼い海と空と、みかんの鮮やかな色のコントラストがとても綺麗でした。
そんな感じで3時間ほど島内の道をウロウロして、のんびりと島の自然とそれが生み出す普段と違う空気を味わいました。もっと居たかったのですが、フェリーの時間にあわせて帰ってきました。
癒されました。クロスカブで行ったのも良かったと思います。コーヒーを沸かしたり出来れば、もうちょっとゆっくり出来たかなぁ。やはりコーヒーツーリング・セットは揃えねばなりません。
興居島、とても素敵なところでした。ぜひ再訪したいです。