クロスカブを買う以前からやってみたいと思っていることが幾つかあります。今回はその中の二つを叶えられました。
- しまなみ海道の橋を渡る
- 大三島にある伊予国一宮 大山祇神社にご挨拶に行く
往復で約180kmほど、合計約5時間の私にとっては最長ツーリングとなりました。
目標ふたつ
しまなみ海道の橋を渡る
クロスカブを買う以前から、車ではなく徒歩か自転車で瀬戸内にかかる橋を渡ってみたい、という希望がありました。
しまなみ海道は、愛媛県今治市から、瀬戸内海を島伝い橋でつなぎ、広島県尾道市までつながる街道ならぬ文字通り「海道」です。詳しくはしまなみ海道観光マップなどオフィシャルなページをご覧頂くのが良いかと思います。
しまなみ海道はサイクリング企画や自転車のレースなんかも開催されているようで、車以外でも渡れることは知っていました。そして調べる中で見近島という存在を知ります(この記事の中でもまた触れます)。
見近島は、愛媛側からわたると最初の島である大島と、2番目の島である「伯方の塩」で有名な伯方島の間にある小さい島です。ここにあるキャンプ場が、なぜかやたらとカブに乗ってキャンプに行く人(カブ・キャンパー)のブログに出てくることに気付きます。
島が小さいからなのか、この島に渡る方法が制限されていて、車が入れません。もう少し正確に書くと、徒歩か自転車か原付バイク(125cc以下)でしか入れません。そのためか、カブにキャンプ道具を満載して、この島でキャンプをしている写真がネットに沢山あります。
いつか橋を渡ってこの島でキャンプやりたい、という願望が盛り上がるわけです。
もちろん本州の尾道まで渡るというしまなみ海道制覇もやってみたいです。しかし今は、橋を渡りたいな+キャンプやりたいな+クロスカブで渡っている人が沢山居る、という要素が合わさり、いずれ見近島でキャンプやりたい、という願望が盛り上がっています。
色々盛り上がるものの、そもそもしまなみ海道の橋を渡るとはどうすればいいのか? がよく分かりません。このあたり、臆病になってしまった中年の悲しさというか、文字通り「石橋を叩いて渡る」動きの悪さが自分でもダメだなと思います。
しかしとにかく、機会を見つけてひとまず、広島まで出なくてもよいので、大島まででも渡ってみたいと考えていました。
大三島にある伊予国一宮 大山祇神社にご挨拶に行く
願望としてはこちらの方が古く、また強いものでした。そこまで信心深い人間ではありません。しかし、その土地に来たらその土地の神様にご挨拶をしたいな、という気持ちはなぜかいつも沸いてきます。そんなわけで、愛媛県に来たらその土地(伊予国)の一宮である大山祇神社にお参りをしたいと思っていました。
大山祇神社は、大三島にあります(全国各地でよく見る「三島神社」の大本だそうです)。大三島は愛媛から行こうとすると、大島、伯方島を経て3番目に位置します。
松山市内からバスも出ているので、行こうと思えば行けたはず。しかし日々を過ごすのに忙しく、気にはなりながら数年経ってしまいました。神様側から見れば、失礼極まりない話ではあります。とにかく、行けていませんでした。
行こう! と思ったのは、曖昧な理由ですが、なにかこらえきれないものがあったからです。今はクロスカブがある。今週末は天気もいい。思いきって行ってしまおう! しまなみ海道を渡って神社にお参りに行こう! となりました。
ツーリング記録
来島海峡展望台
家を出て松山市内に入り、目指すは今治、一つめの橋である来島海峡大橋を目指します。今治まではわりと順行だったのですが、いざ橋へ、というところで心配していたミスを見事におかしました。
原付が入れない、通常の車用の料金所に入ってしまったのです。
ありがちと言えばありがちですが、私のように間違える人間が少なくないのか、料金所の手前で一般道に戻る用のちょっとしたスペースがあったので、慌ててそこに逃げ込みました(なんかやりそうな気がしてたというか、色んな人のブログとか読んでもイマイチイメージがわかなくて、こうなりそうな気がしていたんですよね・・・)。
一度クロスカブを降りて、スマホで地図を確認。
来島海峡大橋を渡るには、もうちょっと先まで行く必要があるようです。気をとりなおして元の道に戻り、少し先に進むと看板を見つけました。そのまま進むのですが、どうやら展望台があるよう。ちょっと寄ってみることにします。
来島海峡展望台の駐車場でちょっと一休み。ここは凄く良いところでした。見晴らしが素晴らしく、そして島の間を大型の船が抜けていくのはなかなかない光景です。ベンチなどもあり、ここで一息ついてまた家に戻るツーリングも良いかも、なんて思いました。
いよいよ来島海峡大橋へ
展望台を後にして、来島海峡大橋への入口を探します。
この日は(この日も?)自転車に乗ったサイクリストが沢山居たのですが、原付用の道は分かれていました。
橋の上は、なんかもう吸い込まれそうで不思議な感じでした。こんなに海までの柵とかスカスカでいいの? と思うほど、すぐ横を見れば眼下に海です。
橋の中央は車、両端がそれぞれ自転車と原付、という構造だったのですが、車道はビュンビュン車が通りすぎる中で、クロスカブはのんびり行きます。風も穏やかで気持ちいい。ちょっと停まって写真を撮ることもできます(許可されているのか分かりませんが、原付道が自分一人だったので・・・)。
瀬戸内の風に心洗われる思いで、大島へと渡りました。
唐突に見近島
今回は一番目的が大山祇神社への参拝だったので、それぞれの島での観光は一切しませんでした。伯方の塩工場の見学なんかも興味があったのですが大島から伯方島を経て大三島へわりと一気に渡ります。
そんな中、思わず停車してしまったのが「見近島」という看板を見つけたときです。こんな所から入るの? と思わず口をついてしまうほど突然でした。
以前から行きたかったし、画像やYoutubeの動画なんかもさんざん見ているはずなのですが、やはり実際目にすると印象が変わります。
テントが5~6張り見えました。羨ましい。
いつか必ずここでキャンプをしたい、と思いを新たに、大三島を目指します。
大山祇神社
大三島に渡ってからも道に迷いつつ、大山祇神社に着きました。
境内へ。
神聖な雰囲気に、何か憑き物が落ちたような感じになりました。
奥に進んで拝殿でご挨拶。
まさに神域。私は霊感などまるでありませんが、とにかく清浄な空気に満たされており、いつまでも浸っていたいと思わせる場所でした。
挨拶をすませ、また来ようと思いつつ、そのまま来た道を引き返します。帰りはゆっくりと、少しでも疲れたらコンビニを見つけて一休みと、安全第一で帰宅しました。
おわりに
ひとまず無事に帰ってこれて良かったなという思いと共に、特に帰りはこまめに休憩を入れたのは、我ながら正しい判断だと思っています。
やはり道路の流れなどは事前の予想通りに行かないことが多く、またバイクはやはり疲れます。特に日が傾き始めてからの気温の低下は、相応に体力を奪われました。
しかし、長い距離を走ったあとなのに「もっと走っていたい」と感じているのも紛れもない事実。クロスカブは幹線道路の巡航にはちょっと力不足を感じる場面もありましたが、その他は全ての場面で、心強く頼れる相棒でした。
念願の伊予国一の宮にご挨拶も出来て、目標ひとつ達成です。