アイリス箱(アイリスオーヤマ RVbox 460)を取り付けてしばらく走っていたのですが、もう少しスペースが欲しい場面が出てきました。考えた末に、東京堂から販売されているクロスカブ用リアオーバーキャリアを購入して取り付けました。
background(いきさつ)
inception(発端)
リアキャリアを大型化する人の例に漏れず、事の発端は「もう少しスペースが欲しい」と思ったからです。
このスペースですが、たくさん荷物を積みたいのももちろんですが、どちらかというと背中からアイリス箱までの空間をもう少し余裕持たせたくてそのためのスペース、という意味合いが強い感じです。アイリス箱だけを着けている時、背中に時折あたるのが結構気になるようになりました。
こういうのは、一度気になり出すともうだめで、何とかしたい。単純に背中とのスペースを空けるだけですが、もう一つは、リュックなどを背負って乗りにくい。このあたりを解決することをアレコレと考えたけっか、リアキャリアを大型化するのが良かろう、という結論になりました。
あともう一つ。喫緊でキャンプに行く予定などはないのですが「いずれはそういう事もやってみたいし、その時は沢山モノを積むだろうから、キャリアの大型化はいずれやるだろうし、買っても良いだろう」的な先行投資の振りをした自分への言い訳もあります。
choosing and buying(品定めと購入)
アレコレ調べると、スーパーカブ用のリアキャリアにはいくつか定番となるものが有る様子。この中でも、大きく2つのパターンに分かれます。
付け替えタイプ
これは、最初から付いているキャリアを外して、大型リアキャリアを着ける形式です。
最も選択肢が多いのが、この付け替えタイプの様子。付け替えてしまえば強度も十分。そもそも取り外しを頻繁に行う類のものでもありませんし、これでいいのかもしれません。
追加タイプ
最初からついているリアキャリアはそのままに、後ろに伸びる枠を追加するイメージです。
こちらは、キャリアそのものを大きくするタイプ(結局これを購入)と、シートを延長したり2人乗りにした状態でも使えるような段差があって大きく後ろにせり出すタイプ(トップケースキャリア、といった商品名が一般的なようです)に大きく分かれます。せり出すタイプというのはこのような感じです。
付け替えタイプと追加タイプ、正直どちらでも良いのですが、付け替えるとなると作業が色々と大変そうで(できる方には、本当になんということもないのでしょうけど)、追加タイプを検討する事に。
なるべくフラットなキャリアが欲しい自分には、段差が出来るトップケースキャリア形式は候補から外れます(見た目は正直トップケースキャリア形式のが格好良いというか好みなので、実際は結構悩んだ)。
こうなるとほぼ品物も決まったようなもので、東京堂目白店にネット経由で注文をしました。
review(詳細)
ネットで注文、3日後には受け取りました。
spec & price(仕様と価格)
- メーカー:東京堂
- 品名 :延長オーバーリアキャリア
- 購入元:Amazon
- サイズ:長さ565mm × 幅340mm
- 色:イエロー
- 価格:¥8,100(配送料+税込みで¥9,180)
- 許容積載荷重:5kg
製品自体はおそらく中国製と思われますが、写真入りの日本語取り付け説明書が付いていました。A4で両面印刷一枚の白黒ものでしたが、写真は十分確認でき、取り付けに迷うことがない丁寧な記述でした。これは恐らく販売元(東京堂目白店)さんが作成されたものではないかと思われます。好印象この上ない。
なお「クランプの取り付け時に塗装面を傷つけてしまいます。特にクロスカブは傷が付きやすいから、養生を予めして下さい」といった注意書きもあります。実際はこの後で書いているように、養生テープを巻く余裕もないくらい嵌め込みにくい箇所がありました。結果、取り付けで精一杯、塗装がちょっとはがれました。
こんな感じで製品には若干アレな部分がありつつも、そういった部分を踏まえた丁寧な取扱説明書で印象は悪くありません。販売している東京堂さん、スーパーカブ関連でよく名前を目にするだけありしっかりしたところだなぁ、などと全然関係ない感想を抱きつつ装着へと移ります。
装着
袋から出して装着します。やり方は、上からかぶせて、左右1カ所と最後尾1カ所をボルトで留めるだけです。
正直、商品の工作精度が高いとは言えず、1カ所どうしても上手くはまらずに、最後は力業に頼ることになりました。取り外す時はちょっと大変そうというか、少なくとも元の塗装は剥げそうです。というか、確実に何かが削れる感触ありました。あまり気にしないことにします。
とりあえず、揺すってもぐらつく様子はありません。強度は十分の様子。しっかり固定されています。
あと写真をよく見て頂くと分かるかもしれませんが、色味がクロスカブと完全に同一ではありません。リアオーバーキャリアの方が若干薄いというか、クリームがかっています。遠目に見ればまったく気にならないのですが、いかにも後付けの浮いた印象を持たれる方も居るかも知れません。
総じて、強度はまったく問題ないけれど、工作精度は気になるところがあり、もっと言えば個体差が大きそうな商品です。
feeling(使用感)
延長されるのは16cmだけです。しかし、キャリアの形状が長方形になるために、見た目でももっと大きくなった印象を受けますし、使い勝手は大きく向上します。クロスカブに元々ついているリアキャリアは、台形というか、テールランプの上部分からお尻に向かって凹んだ形状になっているため、載せる部分は意外に狭いのです。
全長が伸びることによって、シートポジションに余裕が生まれました。リュックを背負ってもアイリス箱と干渉しません。これは狙い通りですが、気になることが減るだけで、走行もずいぶんと快適になります。
アイリス箱の固定は延長前と同じくベルト固定ですが、こちらも前と全く変わりません。むしろ、以前はベルトを通す時、標準リアキャリアの凹んだ部分に無理矢理巻き付けていたのですが、リアオーバーキャリアを設置して真っ直ぐになったので、ベルトも安定しました。これは想定外の副産物。
走行については、特に変わった印象もありません。もっとも私程度の感度では、細かな走行フィーリングなど拾えるはずもありません。リアキャリアが伸びたことで走りに影響が出るような心配は杞憂でした。
pros and cons
pros(良いとこ)
- 荷台スペースの拡大。これは書くまでもありませんが・・・。
- 取り付け簡単。こんな自分でも取り付けが出来た。3カ所とめるだけだが、強度は全く問題なし
cons(イマイチ)
- クロスカブの車体色と微妙に色が違う。私は気にしないのですが、気になる方は気になるかも・・・。
- 工作精度が低い。かみ合わせがイマイチですが、個体差が大きそう。はめ込む部分がキツ過ぎて、明らかに「ガリっ」と塗装を剥がしながら入った、という感じの場所がありました。工作精度の粗さについては、同じ商品のレビューをされている他のブログでも触れられています。ただ、品物自体が弱いわけではなさそうなので、私は気にしないことにしました。長期的に見ると、ちょっとどうなるか分かりませんが・・・。
まとめ
全長が僅か16㎝ほど伸びただけですが、使い勝手は明らかに向上しました。
見た目は少し間延びした印象になりますが、これは見慣れればよいのかなぁと。元々あったキャリアにかぶせる形なので、余剰パーツが出ることもありません。
新型クロスカブに対応した商品も既に出ているみたいです。多少作りが粗い点はありますが、そこに目をつぶることが出来るのであれば、大いにお勧めできます。
東京堂のリアオーバーキャリア、使い勝手が良くなり、クロスカブの「道具感」が上がって、満足しています。